「狐の嫁入り‐好喰う天女‐」あとがき
まず初めに。この話は先にモデルがあってようやく書けたもので、全て一から考えたものじゃないからここまで若干のリアリティを持っているのだと思います。モデルの皆さん。ありがとうございます。
主人公の高浜翔太は次の作品で「全然救おうと思っていなかった」みたいなことを言いますが、あんなに暗い過去を持つ人を”救わない”と思うことがすでに難しいと感じますね。友達であればあるほど助けたくなるものです。一応モデルはありますが、似せるよりも話の流れを第一に、周りの物語を回転させることを念頭に置いています。なかなか主人公の名前を出さないのは必要がないと判断したこともありますが、この話は主人公目線の話なので「僕の名前は高浜翔太、高校一年生さ!」みたいな自己紹介は絶対にないだろうと思って入れませんでした。読みにくいかも知れないですが、目線を重視したかったのです。めんごめんご。
この話のヒロインである嬬恋一花の普通以上に重い過去は、この作品を作る上で扱いやすく、読者の興味を惹くものになっているといいな。ヒロインということもあってkawaiiキャラにしたいところでしたが、モデルの方の顔を拝見させて頂いた時に私の第一印象を優先させて頂きました。作中では「中の中」となっていますが、現実はどうなのでしょうか?ともあれ、ヒロインなので読んでいくとkawaiiと感じるところはあると思います。全然間違っていませんよ。そう感じてもらうように書いたので、むしろありがたいです。僕は好きです。
話の展開については私が一番好きということもあって、自分で書いていてもこの先どうなっちゃうの?って入り込んでしまいます。流石にモデルとはかけ離れています。島崎の登場やキスシーンが話の展開にすごく助力してくれていると感じましたね。更に、この展開上、後ろから読んでも面白いかもしれません。つまり、嬬恋一花が高浜翔太を好いている前提で読んでもいいかも。この物語は高浜翔太の目線で書かれているので、いわゆる”神の視点”は冒頭の島崎が襲われているシーンしかありません。ですが、嬬恋一花の過去の解き明かしまでは急ピッチに感じてしまいますね。間が欲しい!
さて、この話では「・」や『』を使っています。あまり馴染みのない記号ですね。「・」は「、」の少し長いものと考えていいのですが、単語と単語の一拍を強調したくて使いました。もっと言えばオシャレを狙いました。しかし、伝わっていないようなのでもう使いません。確かに分かりにくいよね。『』はLINEでの話やノート上での話のような”声に出さない話”です。「」と混同してしまうとややこしいので分けました。この使い分けに注目して読んで頂くと物語をより深く楽しめますよ。
どうでしたか、「あとがき」。きっと早く次の話を読みたいと期待してくれていると信じて、今急ピッチで考えています。「あとがき」と次の話を並行して更新していけたらいいな。この「あとがき」でもう一度読みたくなったら是非、読んでいってください。
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